5116:上腕二頭筋長頭筋腱前方亜脱臼について

左肩関節の単純MRI検査で、左肩上腕二頭筋長頭筋腱前方亜脱臼と診断されました。

右利きで、小学・中学時代は剣道、高校・大学・社会人でフェンシングをしていました。
現在、左肩関節前側の痛み(特に挙上)と違和感(抜けそう・引っかかり感など)があります。
診察医には、珍しい疾患であり、対症療法しかないと説明されています。

今回、症状がある左肩とは反対の右肩を3年前に、右肩関節唇損傷・右肩上腕二頭筋長頭筋腱断裂で手術をしました。術後1年程でスポーツ復帰(フェンシング)をしたものの、思うような結果が残せず、引退しました。
1年前に仕事の関係で県外に引越し、今回は右肩を手術した病院とは別の病院を受診しました。

質問①上腕二頭筋長頭筋腱前方亜脱臼の場合、症状改善には、手術した方が良いのでしょうか?
質問②上腕二頭筋長頭筋腱前方亜脱臼は、珍しい疾患なのでしょうか?
(30歳 女性)

回答

上腕二頭筋長頭腱(LHB)の脱臼は、多くの場合、肩甲下筋腱の断裂、部分断裂を伴っていると言われています。
肩甲下筋腱断裂を伴っていないのであれば、まず保存治療を行います。

肩・上腕筋肉の筋緊張を軽減させるストレッチなどの理学療法、消炎鎮痛などの投薬、上腕二頭筋長頭腱(LHB)周囲にステロイドの注射を行っても、症状改善せず、日常生活に困るようなら手術です。
肩甲下筋腱断裂を伴っている場合は、保存療法ではなかなかよくならず、手術を行うことが多い印象です。
肩甲下筋腱断裂がない場合は、靭帯の修復か腱固定になると思います。

②腱板断裂を生じる50才以降では、肩甲下筋腱断裂に上腕二頭筋長頭腱(LDB)脱臼を伴っていることが時にあります。
(令和2年7月9日)