レントゲン撮影について
2014/11/20更新
【質問】
「レントゲン撮影について。腰、股・膝関節などのレントゲン撮影は、主に仰臥位・伏臥位などの寝た姿勢で撮りますが、立位で撮ることはないのでしょうか。立っていて痛みを感じると訴えて、寝た姿勢でのレントゲンを撮られ、画像に「異常がない」と言われても釈然としない思いが残るのですが。」
【回答】
関節というものを診断するときは、一定の角度…基本肢位という位置で診断します。この位置がまっすぐ立った、あるいはまっすぐ寝た位置です。従って、不要な力が入らぬように寝た位置でレントゲンをとります。また、腰、股・膝関節などは、通常寝ても立っても(即ち荷重しても免荷しても)関節の位置は同じです。(曲げると、その角度によって形がいろいろと変わります。)診断に必要であれば、基本肢位だけでなく、関節を曲げたり、伸ばしたり、あるいは立位でも撮影することがあります。したがって、先ずは基本肢位で撮影して診断するのが正しい方法です。例えば1本の棒をイメージして下さい。前と横から眺めるだけでなく、斜めからみると形がちがったり、その棒のキズがみえることがあります。このため骨のレントゲンは多方面から撮影することが多く、このような撮影の方が重要となってくるのです。