竜操整形外科病院

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手術

ARCR
肩関節鏡視下
腱板断裂修復術

2023年
治療実績

73

肩関節鏡視下腱板断裂修復術について

肩関節には重要な役目を果たす腱板があり、それが外傷や変性などにより損傷すると、強い疼痛や可動域制限などの症状があらわれます。年齢や生活環境などによりますが、ある程度の保存療法や薬物療法、運動療法などで改善が見られない場合は、断裂している腱板を鏡視下に修復・再建するARCRを専門医がおこないます。

手術前
手術前
手術後
手術後

肩関節鏡視下手術について

  1. MRI画像
    MRI画像

    肩の痛み、挙上困難などがある場合、その原因を診察や、レントゲン、MRIなどの画像で調べます。原因がわかれば、まず内服薬、注射、リハビリテーションなど保存的治療を行ないますが、症状が改善しない場合は手術が必要になります。

    従来は大きく切開して手術しなければならなかったものが、関節鏡を用いることで、侵襲が少なく確実に機能の再建ができるようになりました。また、手術後の痛みも少なくなり、肩が動きにくくなる拘縮など手術後の後遺症も減らすことができます。
    つぎに、手術について説明します。

  2. 腱板断裂

    図1
    図1

    肩関節には、肩甲骨と上腕骨をつないでいる2種類の筋肉があります。外側の筋肉(三角筋)と内側の筋肉(肩甲下筋、棘上筋、棘下筋)があり、内側の筋肉が上腕骨についているところを腱板といいます。この腱板が切れると、肩の痛みや運動機能障害が起こります。(図1)

    図2
    図2

    若年者の断裂や、注射、リハビリテーションなど行なっても炎症、痛みが続く場合、力が入らない・挙上できない場合が手術の適応です。手術は5~6箇所1cm程度皮膚を切開し、ここからアンカーという糸のついた小さなネジを大結節という本来の腱板が付着している上腕骨に挿入します。この糸を腱板に通し、腱板断端を上腕骨に縫合固定する方法です。(図2)

    ただし、断裂が大きくて元の位置まで届かない場合、自分の筋肉や人工の布を足らないところに補充することがあります。後療法は手術後3~6週間は肩関節外転装具を使用します。手術後3カ月くらいで日常生活上不自由がなく軽作業可能となります。手術後6カ月で重労働可能となります。この間、可能な範囲内でのリハビリ通院を要します。

  3. 反復性肩関節脱臼

    反復性肩関節脱臼とは、外傷によって肩甲骨側の関節の前下方についている軟骨(関節唇)や肩甲骨と上腕骨をつないでいる靭帯が切れ、何回も上腕骨が肩甲骨の関節から外れる(脱臼)状態をいいます(図3) 初回脱臼は腕を外旋位に固定して(小さく前ならえの状態)保存的に加療します。しかし、2回以上はずれた場合は、靭帯がゆるんだり、関節唇(軟骨)が損傷したりしているため手術の適応になります。手術しないで何回も脱臼を繰り返すと、肩甲骨、上腕骨の骨が削れてきてますます脱臼しやすくなります。

    手術は、3箇所1cm切開を加え、糸のついたアンカーというビスを4個くらい肩甲骨の痛んだ関節唇の部分に挿入し、緩んだ靭帯の修復を行ないます(図4)。手術後は3週間装具を使用します。おおよその目安として、手術後3カ月で日常生活上不自由がなくなり軽作業可能、6カ月でスポーツ復帰可能となります。

    このほかに、リハビリテーション、内服薬、注射などの保存的治療でも肩関節の可動域が改善しない肩関節拘縮(五十肩)や、石灰沈着腱板炎、腱板と肩甲骨の肩峰とがひっかかるインピンジメント症候群、野球肩などに対しても関節鏡で手術を行なうことがあります。

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