竜操整形外科病院

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手術

腰椎椎弓切除術

2023年
治療実績

55

腰椎椎弓切除術について

腰椎の疾患で椎間板症(ヘルニア)に次いで多いのが脊柱管狭窄症ですが、これは背骨の神経が通っている管が骨や靱帯などにより圧迫を受け、腰部や両下肢への痛みやしびれが発症する病気です。このような場合、神経を圧迫している骨や靱帯を取り除くためにおこなわれる手術が腰椎椎弓切除術です。

手術前
手術前
手術後
手術後

腰部脊柱管狭窄症に対する手術

  1. 図1 正常な状態

    背骨の腰の部分の腰椎には、脳・脊髄から続く神経が通る管が柱のように上下に貫いています。これを脊柱管と呼んでいます。この腰部脊柱管を通る神経は下半身の知覚・運動等を司っていて、腰椎から根っこのように順番に枝分かれし、それぞれの役目の部位につながっています(図1)。

  2. 図2 脊柱管が狭窄されている状態

    20歳代から始まる背骨の老化や酷使、炎症、外傷などのため背骨の柔軟材やクッションの役割をしている椎間板が傷み、腰椎の骨自体の変形、靱帯の肥厚(厚くなること)や骨化のため、あるいは元々脊柱管が狭窄(狭くなること)し、神経を圧迫することがあります。この状態を脊柱管狭窄症といいます(図2)。

  3. 図3 間歇跛行(かんけつはこう)

    症状は下肢の痛み・しびれ・脱力などで、長い距離を歩くと下肢のしびれ・脱力のため歩けなくなり、少し休憩するとまた歩けるようになります。これを間歇跛行といい、腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状です(図3)。
    症状が軽い場合は、安静・薬剤の投与・神経根や硬膜外のブロック(痛み止めの注射)・コルセット装着・牽引等により改善する場合があります。しかし重度の痛み・歩行障害等が続き長期間日常生活に障害がある場合や、神経の麻痺症状が重篤な場合(重度の場合は膀胱直腸障害を伴う)は手術をして、神経の圧迫を取り除き症状の軽快をはかる必要があります。

  4. 手術は全身麻酔で脊髄神経の後面のふたをしている椎弓という骨と靱帯を切除し(椎弓切除術)、脊髄神経を圧迫しているヘルニアがある場合は摘出します。これにより神経の圧迫がとれます(除圧といいます。図4術前、図5術後)。
    この操作をMRIや脊髄造影の検査で認められた狭窄部位に加えます。腰椎に不安定性が強い場合は固定術(自分の骨を移植し、金属で支えをする手術)を併用します。手術後はコルセットをして姿勢指導・腰痛体操・下肢筋力強化等の十分なリハビリを行ない、入院治療期間は術後約2週間です。 手術は神経を圧迫している原因を取り除き、神経の症状(麻痺や痛み)を取り除くものですが、神経の圧迫が著しい場合には神経が一部分回復できなくなっているときがあり、その場合はしびれや筋力の低下が残ります。そのようにならないためには、早期診断と早期治療が重要です。

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